イルカに乗った人事マン

人は輝くSUN社員 ~舞台裏の熱い人事メモです!

会社生活と地域生活のはざまで

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山路を登りながら、こう考えた。

智に働けば角が立つ。情に棹(さお)させば流される。

意地を通とおせば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい

住みにくさが高こうじると、安い所へ引き越したくなる。

どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。


人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。

やはり向う三軒両隣りにちらちらするただの人である

ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。

あれば人でなしの国へ行くばかりだ。

人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。


越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、くつろげて、

束つかの間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。

ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降くだる。

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊っとい。



草枕の冒頭の部分であって、久しぶりに読み返してみた。

詩人や、画家として、どういう使命感を持っていたのか感じ取れる。

果たして、サラリーマン稼業をやりながら、何か忘れかけていること

おそろかにしていることは無いだろうかと。


「家」から通勤して「会社」について、それなりに仕事をする。

一日の仕事帰りには、「飲み屋街」へ繰り出す。

この三点回遊の動きは、上野動物園のシロクマの動きにも似ていると思った。

同じ経路を同じ歩調で、首のかしげ方まで、同じように

何度も何度もくり返しては、またその岩場の淵から 引き返す。

しばらく観ていると、じつに単調で面白くなってくる・・・

だが10分以上見ていると。それだけではつまらなくなってくる。


何を期待するのか? 見てるほうが何か起きないかと・・・想像がはたらく

そう、その岩場の淵から、下の方の水面へ、巨体まるごと飛び込む

そんな瞬間を、この目で観たいと思う。




サラリーマンの生き方においては、どうだろう?

うちの上司はとんでもない、指示だけはするけど

自分の仕事内容をわかっていない、高度すぎて理解もできない。


となりの部署のあいつは、プロジェクトの工数の読みが甘い

こんな日程で、納期に間に合うはずもない。いい迷惑だ

どうするつもりだろう、あいつは気づいていないのか

だったら、このままにしておいて、責任はあいつに取ってもらおう。。



こうして、ガツンと言ってやりたい、崖っぷちでも、逃げずに

意見を通したい、でもそれができずに悶々としている。

また、自分の能力不足をさらしたくないとも、いえる。

無難に角が立たたないような処世術を覚えてしまう。





サラリーマン稼業、「自宅」と「会社」と「飲み屋街」の三点回遊はつづく。

そのせいもあって、「地元」や「地域」の活動に参加することをしない。

近所のあの公園の砂場に、釘がまかれていたとか、知るはずもない。

何丁目の82歳おじいちゃんは、シルバー人材で、自分より年下の家の

庭先の草むしりを続けてやっている。

500円もらって、ワンカップ大関を飲むのが楽しみらしい。




自宅、近所のことにも、まるで関心を持たいないようになっている。

ましてや、地域活動においては、参加するはずもなく、単独行動に近い。


子どもたちが健全に育っていく環境として、大人たちの日頃の姿は

かなり影響を与えるものだと思う。



ここでもう一度、草枕の一節に戻って


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人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。


越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、くつろげて、

束つかの間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。

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消費税増税8%~10%、物価2%上昇、社会保険料の上昇、年金受給額減少

復興税、温暖化税、

そして、サラリーマンの給料やボーナスが上昇するなど、稀有な事例であって

その逆に、派遣社員やアルバイトの雇用割合を増やして、この窮地をしのぐ。

正社員の給料は頭打ちで、じり貧状態に家族とともに、追い込まれていく。

2020年の東京オリンピック開催の頃は、おそろしい雇用状況や生活状態に

なっているのかもしれない。



他人ごとで済ます事でもない、成り行き任せでも、きっとやばい。


自分たちで、気づいて考えて、行動するしかないのだろう。

そのうち、いずれ、なんとかなる。。なんとかしてくれるなど

あてのない、お願い事をしていても誰も面倒はみてくれないのだから。



住み良くするのは、誰がやるの?

家族を守るのは、誰の責任なの?

そっ! あなた自身でしょ!



そういった声掛けを あのTVの林先生から受けている感覚になってくる。

先延ばしをしても、5年や7年はあっと言う間に過ぎてゆく。


「今のときを、つかむしかないよ!」と、連呼されて、頭に響いてくる。

聞き流すのも自分、流行言葉で気にしないのも自分

でも、一つのきっかけにして、日常を変えてみるのも

あなた次第なんだって


そう、思っています。


日常が大きく変わること

ましてや、居心地のいい仕事場が変わるのは大変

ここから辛い数年が経ち、何とか乗り切って上の次元へ至る


東京オリンピックが開催される頃に、

振り返ってみたら、あの頃の「今でしょ!」の決断から

再起動(rebootself)して、低迷から脱出できたんだって!

自分で、家族で、思えるようになりたいものです。


・・・・ハーフタイムの後半からが 人生おもしろいんだ!